とある介護の日々

認知症の祖母と二人暮らしの日常

緊張

母が美容師なので、婆ちゃんは2ヶ月に1度位で母に髪をセットしてもらう。メニューはカット、カラー、パーマのフルセットで、三時間はかかる一大行事となる。今日はその美容行事の日である。

因みに母と婆ちゃんは、いわゆる嫁姑の間柄で、世間でよくあるピリッと辛味の効いた関係である。

不思議なことに、私との会話はボンヤリしている事がほとんどの婆ちゃんが、母との会話はしっかりしていることが多い。

苦手な人である事が、適度な緊張となり、脳に良い刺激となるのだろうか…
妙薬口に苦し?毒が薬に?
人間ってホント不思議だと、つくづく思う。

また三時間以上の大仕事で、ぐったり疲れているはずなのに、綺麗なヘアスタイルに整えた後の婆ちゃんはご機嫌だ。優雅な微笑みをたたえていらっしゃるのだ。
身だしなみも、1つの魔法なのだと思う。