今朝、起きたら外は一面の雪景色だった。
婆ちゃんは玄関の戸を開けて、積もった雪に驚くという行為を、朝だけで三回繰り返していた。
戸を開ける度に、「雪や!」と驚いている。寒いから戸を開けないでほしいという、私の切実な要求は無視である。
先日、シルバー川柳を読んで面白かったので、婆ちゃんにも読ませてみたが、くすりとも笑わなかった。認知症はユーモアを解する心を奪ってしまったのかと、悲しくなってしまった。
ただ、今朝の雪景色は、婆ちゃんにも大きな刺激となったのだろう。雪に驚いてテンションの上がる少女の様な気持ちが残っていたことに、少しホッとするのであった。